【徹底解剖】S&P500指数

 

 

この記事でわかること

S&P500指数とは、ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している企業の中から代表的な500社を選出した時価総額加重平均型の株価指数である。

S&P500指数を構成する銘柄は500であり、ウエイトの上位銘柄は世界的に有名な超巨大企業ばかりである。

S&P500指数は、大統領や連邦準備制度理事会(FRB)の発言や政策に連動して変動する。

 

たま男

最近、「投資するならS&P500」て聞いたりするけど、S&P500って何なの?

井上とまと

S&P500指数は米国を代表する株価指数の1つだよ。その名のとおり、米国を代表する500銘柄で構成されているんだ。

たま男

ふーん。そんなに良い指数なの?

井上とまと

S&P500指数は時価総額加重平均で算出されたものを指数化しているんだ。つまり、時価総額の大きな銘柄の動きに影響されやすいということだね。米国の巨大企業は世界的にも有名なものばかりだから、潜在的な安心感・安定感があるんだよ。

たま男

日本の株価指数でいうとTOPIXに近い感じか。それにしても「投資するならS&P500」は言いすぎじゃない?

井上とまと

そう言われている理由は、指数の推移・成長性にあるんだ。TOPIXは2011年から2021年10年間で約1,000ポイントから約2,000ポイントとおおよそ2倍に上昇したのに対して、S&P500指数は当該期間に約1,200ポイントから4,800ポイントとおおよそ4倍に上昇したんだよ。

井上とまと

さらに、TOPIXはバブル崩壊前の1989年に2,800ポイントをつけたこともあったりと、現在が最高値というわけではないんだけど、S&P500指数は多少の増減はあるものの、基本的に右肩上がりで上昇し続けているんだ。

たま男

そーなんだ。改めて、S&P500指数のことを知りたくなったな。

井上とまと

それなら、S&P500指数の概要について説明するね。

 

S&P500指数
S&P500指数は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出しているアメリカの代表的な株価指数です。ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している企業の中から代表的な500社を選出し、その銘柄の株価を基に算出される時価総額加重平均型の株価指数です。社数は500社ですが、1つの企業の銘柄で議決権の有無などによる複数のクラスがある場合は、銘柄数が500より多くなる場合があります。S&P500指数はアメリカ合衆国の企業の株価指数であることを意図しており、上記の証券取引所の上場銘柄であっても、アメリカ企業でないと判断された銘柄は対象外となります。1957年3月4日にスタンダード&プアーズにより現在の形で算出が開始され、1941年から1943年における平均指数を10として算出しています。会社の合併により、2012年7月からはS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が公表しています。
Wikipedia S&P500指数より抜粋

 

たま男

最初は10ポイントから始まったんだね。

井上とまと

約80年後の現在は、およそ480倍の4,800ポイント超まで成長しているんだ。

たま男

指数を構成する500銘柄にはどういった傾向があるの?

井上とまと

時価総額を基に選定しているから、基本的には大型株が中心になるね。ただし、NYダウとは違って、ニューヨーク証券取引所に上場している銘柄だけでなく。NASDAQなんかも含めた米国の取引所全体から選定しているんだ。

たま男

もっともっとS&P500指数について知りたくなったよ!

井上とまと

では、S&P500指数をより詳しく見ていこう。

 

 

S&P500指数を構成する代表的な銘柄

 

たま男

S&P500指数は、米国の取引所に上場している大型株で構成されているのは分かったけど、1銘柄の影響はどの程度のものなの?

井上とまと

S&P500指数は時価総額加重平均で算出されるから、時価総額の大きな銘柄の影響が強く出るんだ。

たま男

でも、指数を構成する銘柄は500もあるわけだから、TOPIXと同じように分散されて、1銘柄の影響はそこまで大きくないんじゃない?

井上とまと

日本の銘柄と米国の銘柄では時価総額がけた違いに大きいんだ。特に、ウエイトの上位2銘柄はずば抜けているんだ。誰でも知っている会社だよ。

たま男

そう言われるとすごく興味が湧いてきたな。構成銘柄のトップ10だけでも教えてよ。

 

東証株価指数(TOPIX)の上位構成銘柄(2022年6月)

銘柄業種ウエイト(%)
Apple:アップル情報技術6.48
Microsoft:マイクロソフト情報技術5.76
Amazon.com:アマゾンドットコム消費財3.12
Alphabet A:アルファベット A通信2.01
Alphabet C:アルファベット C通信1.86
Tesla:テスラ消費財1.71
Berkshire Hathaway B:バークシャーハサウェイ B金融1.63
NVIDIA:エヌビディア情報技術1.34
Johnson & Johnson:ジョンソンエンドジョンソンヘルスケア1.33
UnitedHealth Group:ユナイデッドヘルスグループヘルスケア1.28

 

たま男

日本の企業じゃないにもかかわらず、トップ10のほとんどの企業を知っているよ。アルファベットは知らなかったけど、よくよく見るとGoogleなんだね。

井上とまと

今回はトップ10に入らなかったけど、Facebook:フェイスブックも、Meta:メタに変わったしね。

たま男

上位2銘柄は6%前後と突出しているけど、3位以下はそこまで大きなウエイトじゃないね。時価総額を基に算出しているわけだし、実数自体はそこまで大きく変動しないかも。

井上とまと

だから、指数化して動きを見えやすくしているんだ。次は、その変動(チャート)を見ていこう。

 

チャート分析

 

 

2020年:新型コロナウイルスが世界を支配した年

  • 2月:新型コロナウイルス(COVID-19・武漢肺炎)の流行により急落(33.93%下落)
  • 3月:ニューヨークのロックダウンの影響により底をつく(2237.40ポイント)
  • 5月:ロックダウン解除による株式の買戻し
  • 9月:両党が拮抗の大統領選による先行きの不透明感から下落
  • 11月:大統領選の終結とワクチンの実用化への期待により上昇
  • 12月:金融緩和も継続されて終値は年初を超える(3756.07ポイント)
たま男

チャートは日本の株価指数と同じような形になるけど、3月の底以降は日本のそれよりも順調に回復しているように見えるね。

井上とまと

2月に急激に下落。3月に底。大規模な金融緩和により6月まで上昇。ここまでは両国でほとんど同じだね。米国はこの後にワクチン接種の実用化が見え始めたから、9月までは日本よりも堅調に展開したんだ。

たま男

バイデンさんとトランプさんの激闘は記憶に新しいけど、経済は停滞していた感じなんだね。

井上とまと

米国の大統領は日本の内閣総理大臣よりも強い権限を持っているから、誰が・どの党の候補者が大統領になるかで、その後の政策や国の在り方が大きく変わるんだ。それは2016年にトランプさんが大統領になったときに実感したよね。

 

2021年:コロナ・ショック後の歴史的な株高を経験した年

  • 1月:連邦議会議事堂の襲撃・占領とバイデン新大統領就任。
  • 4月:算出開始から初の4000ポイントに(4月1日)。
  • 6月:国民の70%がワクチン接種完了。
  • 8月:新型コロナウイルスの変異株(デルタ株)の影響でやや停滞
  • 10月:中国の大手不動産会社のデフォルト危機や原油価格の高騰に伴う下落
  • 11月:連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和の段階的縮小を決定。
たま男

最低値が1月4日の3700.65ポイントで、最高値が12月29日の4793.06ポイントか。

井上とまと

1年を通してほとんど下落することなかったんだ。だから、チャートの転換点を書き出すのも大変だった。

たま男

ほんと直線的に伸びてるよね。新型コロナウイルス後のボーナス期間と言われているのもわかる気がする。

井上とまと

指数のチャートでここまできれいな右肩上がりもそうそうないからね。でも、順調なチャートも2021年11月までなんだよ。

たま男

FRBが量的緩和の縮小を決めたから?

井上とまと

そういうこと。段階的な緩和で2022年は2021年ほどの伸びは期待できないと大方の投資家は考えていたんだ。まさかそれ以上に展開になるとは……。

 

2022年:世界的な原油高とロシアのウクライナ侵攻

  • 原油高の影響で年初から徐々に下落。
  • ロシアのウクライナ侵攻の影響もあり、5月に再び3000ポイント台に。
井上とまと

2022年はまだ始まったばかりだから、今後の動向を注視していくしかないね。

たま男

金融緩和の縮小度合い、原油高、ウクライナ侵攻の帰結次第ということかな?

井上とまと

世界情勢の変化に伴う物価の上昇が現在進行形で進んでいるね。どちらも株式市場にはプラスにもマイナスにも起因するからバランスが大切だね。

井上とまと

加えて、ウクライナ侵攻(というよりはロシアの出方)次第で、世界の在り方や価値観が変わってくる可能性もあるよね。そうなったら、だれも予測できないようなチャートになっていくだろうね。

 

他の指数との比較

 

井上とまと

次はS&P500指数と他の指数を比較してみよう! 改めて、2020年1月から2022年5月の日経平均株価のチャートを見てみよう。

 

S&P500指数の2020年1月~2022年5月のチャート

たま男

2020年3月に底(2237.4ポイント)をついてから、約10か月後の2021年1月4日に4000ポイント台に到達。そこからさらに伸び続け、1年後の2022年1月3日に過去最高の4796.56ポイントを記録。以後は大幅に下落し、2022年5月末時点で4000ポイント付近になっている感じだね。

井上とまと

そのとおり。比較のポイントは大まかに言うと、①新型コロナウイルス第1波からの回復過程(2020年1月~2021年3月)と、②回復後から現在まで(2021年3月~2022年5月)の変化の2つを見ていくことになるよ。

 

日経平均株価(日経225)の2020年1月~2022年5月のチャート

井上とまと

日経平均株価はプライム市場のうちの225銘柄の変動だから、S&P500指数よりも構成銘柄は絞られているんだったね。

たま男

S&P500指数と比べると、2021年以降の伸びがイマイチだね。

井上とまと

米国は日本とは比べ物にならないほど多くの新型コロナウイルスの感染者と死亡者を出したんだ。だけど、ワクチン接種やWithコロナ浸透が早く、経済の停滞は日本よりも短期間で抑えられたんだよ。S&P500指数が停滞したのも、2020年の大統領選挙の時期だけだったし。

たま男

日経平均株価とS&P500指数のチャートを並べても、比較のポイントになっている①のかたちは似ているけど、②のかたちは全然違うね。

 

TOPIXの2020年1月~2022年5月のチャート

井上とまと

基本的には日経平均株価の時と同じような違いだね。

たま男

TOPIXは日経平均株価よりも変動幅が小さいから、②の時期は日経平均株価のチャートよりも、S&P500指数に近いかたちになっているね。

 

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスの2020年1月~2022年5月のチャート

たま男

S&P500指数のチャートにかなり近いかたちになっているね。

井上とまと

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスは、対象地域・国の投資比率が米国に偏っているから、米国の株式市場の動きに強く影響されたチャートになるんだ。

たま男

でも、S&P500指数よりも「下げ」のタイミングが早くて深いように感じるな。

井上とまと

するどい。2020年1月~2022年5月の株式市場は世界的な株価バブルと言える期間だったけど、中でも米国の株式市場の勢いは他の地域・国の追随を許さないほど強かったんだ。だから、米国を中心に他の地域も含むMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスよりも、米国のみのS&P500指数の方が上昇基調の推移となったんだよ。

 

S&P500指数をベンチマークとする代表的な投資信託(つみたてNISA対応限定)

 

商品名信託報酬トータルリターン(平均年率)
SBI・V・S&P500インデックスファンド(愛称:SBI・V・S&P500)0.0938%32.14%
米国株式インデックスファンド0.4950%24.32%
iFree S&P500インデックス0.2475%26.08%
農林中金〈パートナーズ〉つみたてNISA米国株式・S&P5000.4950%21.85%
NZAM・ベータ・S&P5000.2640%26.45%
SMBC・DCインデックスファンド(S&P500)0.0968%33.68%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)0.0968%20.96%
つみたて米国株式(S&P500)0.2200%35.72%
Smart-i S&P500インデックス0.2420%36.23%
フィデリティ・米国優良株ファンド1.6390%11.50%

商品名をクリック・タップすると、当サイトの各商品の評価記事を開くことができます。

 

たま男

トータルリターンが年率30%以上の商品も珍しくないんだね。

井上とまと

リターンもさることながら、信託報酬の小ささも目に付くね。現行のインデックスファンドにおいて、S&P500指数をベンチマークにしている商品よりも信託報酬が小さいものはほとんどないんだ。

たま男

収益性とコストの両面から見て優秀な指数ということだね。だから、人気があるんだ。

 

まとめ

 

S&P500指数についてお話してきました。最後に、もう一度まとめると、S&P500指数は、

 

S&P500指数とは、ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している企業の中から代表的な500社を選出した時価総額加重平均型の株価指数である。

S&P500指数を構成する銘柄は500であり、ウエイトの上位銘柄は世界的に有名な超巨大企業ばかりである。上位10銘柄の全体に占めるウエイトは約25%(4分の1)程度である。

S&P500指数は、大統領や連邦準備制度理事会(FRB)の発言や政策に連動して変動する。

 

という特徴があります。

 

また、S&P500指数は、多くの投資信託や金融商品の指数に使われています。

投資の初心者もベテランも、S&P500指数の理解は必須条件となるでしょう。

 

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