第52回社会保険労務士試験~合格までの記録~(再掲)
こんにちは。井上とまとです。
今日から2回にわたって、第52回社会保険労務士試験の合否結果、合格までの道のり、試験振り返りについてお話します。
1回目の今日は、合否結果と合格までに道のりになります。
いきなり結果発表!

合格しました!
2回目の受験で合格しました。
社会保険労務士の試験は、選択式40点、択一式70点で構成されていて、いずれも7割以上得点できれば合格となります。
近年は問題が難化していることもあり、6割ちょっとくらい取れれば合格できる傾向にあります。
試験の内容や合格に基準は結構複雑なので、詳しく知りたい人は、こちらをご参照ください。
出題範囲が広く、2桁以上の足切りポイントがあるため、合格レベルの知識があるにもかかわらず、たまたま合わない問題が出題されたことで、何年も涙を飲む受験生がいる難関資格です。

合格率は4~7%くらいです。
私は合計2回の受験で合格することができました。
詳細につきましては、成績表が届き次第お話ししたいと思いますが、今回の試験は割と圧勝でした。
合格までの道のり
学習の基本情報
- 合計学習期間:16か月
- 総学習時間:だいたい600~700時間
- 1年目:平成31年2月下旬~令和元年8月下旬の6か月(150時間くらい)
- 2年目:令和元年11月下旬~令和2年8月下旬の10か月(500時間くらい)
- 学習方法:すべて独学
学習開始まで
学習開始は平成31年2月20日だったようです(日記を確認したところ)。
前年に結婚式を終え、新しく元号が変わるということで、1月の初詣で「何か新しいことにチャレンジする」という目標を立てました(ざっくり)。
このとき、妻は「家を建てる」という目標を立てました。このことが後に社会保険労務士の学習に大きな影響を及ぼすことになります。
何にチャレンジするか?
初詣から1か月くらい調べた末、社会保険労務士という資格が自分のやりたいことに近いことを知りました。
難関資格ということで最初は躊躇していましたが、3年くらいかけて気長にやっていこうということになり、社会保険労務士の試験にチャレンジすることに決めました。
社会保険労務士の試験に合格するためには1,000時間以上の学習が必要であるということが書かれていたため、逆算して2年半以上はかかるのだろうと考え、目標達成までの期間を3年としました。

どんなに頑張っても、1日に1~2時間くらいしか学習できないので、600~800日(2年半ちょっと)×1.5時間≒1,000時間以上という計算ですね。
平成31年3月~5月
全くの初学者だっため、通信教育や予備校に通うなどという頭はなく、すぐに近くの書店に行って参考書を1冊買いました。このとき買った参考書は、U-CANの社労士速習レッスンという本で、その分厚さに面を食らった記憶があります。
一応分冊できましたが、それでも持ち運びには適しておらず、後々後悔することになりました。
ただ、内容は非常に充実していて次の年にも活用されることになりました。
分厚い参考書を前にしてふつふつと沸き上がったやる気は、開始10分で粉々に打ち砕かれました。

意味がわからな過ぎてページが全く進まない
結果、1か月かけても労働基準法すら終わらないという絶望的な状況に陥りました。
このままではマズいと思い、理解はうっちゃけてとにかく進めることにしました。
折れそうな心を必死に抑え、4月~5月の2か月間で約1,000ページの参考書のすべてに目を通しました。
内容は一つ理解していませんでした。
令和元年6月~8月
過去問に取りかかりました。
5年分の過去問が収録されたTACのみんなが欲しかった社労士の年度別過去問題集5年分を購入しましたが、時間的にどう考えても3年分しか解く時間がありませんでした。
しかし、今思えばこれはおかしなことなのです。最初から3年計画で学習を進めていたはずなのに、なぜかこのときは「8月の試験に間に合わせたい」という気持ちが強くなっていて、とりあえずすべての範囲を網羅しようとしていました。
できるとは言っていない。
6月で平成28年度分、7月で平成29年度分、8月で平成30年度分の過去問を参考書と並行しながら解きました。模試とかアルンデスネー、会場の下見とかイクンデスネー、と言った感じであっという間に試験当日を迎えた。
ここまでの6か月間は平均して1日1時間くらいの学習時間だったと思います(平日0.5時間・休日3時間)。
令和元年8月 試験当日
持っていける参考書がなかったため(物理的に)、無課金ユーザーのごとくはがき1枚とペンケースだけを持って試験会場に向かいました。ただ、この頃には再び3年計画の頭になっていたので(諦めモード)、逆に「模試」くらいの感覚で試験に臨みました。
午前の選択式は意外と解けたといった感じでしたが、これといって手ごたえがあるわけでもなく、昼食の休憩中は試験会場の某キャンパス内を散歩したり、意外と受験生の年齢層って高いんだなぁなどと思いながら過ごし、ふわっとしたまま午後の択一式に挑みました。勉強不足が如実に表れ、択一式はかなり悲惨なことになりました。
なんとか時間内に問題を解き終えましたが、「だからどうした?」といった感じで、終始冷めたまま1回目の試験が終わりました。
この日一番気持ちが動いたのは帰宅後に行った自己採点のときでした。なんと、選択式・択一式ともに科目別の足切りがなく、おおよそ6割が正解していたのです。
俗に言うビギナーズラックってやつ。
ただ、点数は良くても手ごたえはなかったので試験から3日後には早くも学習を再開しようとしていました。すぐに計画が狂うことも知らずに……。
令和元年9月~10月
年初に立てた妻の目標がここで大きな障害となりました。
実は、妻の「家を建てる」という計画は水面下で進んでいました。これまでに、土地やハウスメーカーが決まっていて、登記も9月に一段落し、そのまま建物の設計が始まりました。
そのため、休日は打合せや見学、住宅ローンの審査などに充てざるを得ず、平日は妻と間取りの話し合いに時間を割いたため、9月~10月の2か月間はほとんど学習することができませんでした。結局、新しい参考書すら買えずに10月が終わりました。
令和元年11月~12月
家のことも一段落、さあ、学習再開だ!
2か月のブランクがあったことで焦りもありました。ここから平均して1日2時間くらい机に向かうようになりました(平日1.5日・休日4~5時間)。
参考書はU-CANでもよかったのですが、やはり持ち運びができないのは痛いということで、TACのよくわかる社労士合格テキスト1~10および直前対策を選びました。
参考書も同様にTACのよくわかる社労士合格するための過去問10年本試験問題集1~4を選びました。
積み上げると、少し低めの椅子くらいになりましたが、内容は十分すぎるくらいだったので、コレにして本当に良かったっです。
妙なテンションで労働保険科目6科、社会保険科目4科を一気に進めました。
労働基準法と年金が苦手だということがわかりました。
ちなみに、参考書などを購入する前に通信教育や予備校へ通うことも考えました。ただ、前回の試験前の6か月間の取り組み方や、9月~10月のように突発的に計画通り進まなくなることも考えると、自分のペースで進めた方がいいのではないかという思いに至り、2年目も独学でチャレンジすることに決めました。実は、3年目は予備校に通うつもりでいました。
この時期に第51回社会保険労務士試験の成績通知書が届き、択一式の総得点が1点足りないばかりに不合格になったことを知って驚愕しました。
急に悔しいやつ。
令和2年1月~3月
学習時間は落ちませんでした。
3か月で参考書は2周、過去問は1周しました。過去問の正解率は5割くらいでした。制度の理解はある程度できていましたが、暗記が求められる問題には太刀打ちできませんでした。次の3か月の課題となりました。
PTとFPの基礎知識のおかげで、健康保険法は大きな得点源となり、年金の理解も何とか追いついてきてきました。さらに、僕は一般常識も強いということもわかり、徐々に自信がついていきました。
令和2年4月~6月
参考書は3周、過去問は2周しました。
この頃には少し余裕が出ていたため、別の参考書を購入しようかとか、通信教育を受けようかとか考えたましたが、なんとか思いとどまって、地道に進んでいくことにしました。結果的に、この判断は正しかったのだと思います。
参考書を読み進めるスピードが上がりました。その分、暗記に割く時間が増えていきました。
判例とか特例的な制度に関しては不十分だったし、65歳未満の老齢厚生年金とかホント辛かった……。
過去問は2周目で6割、3周目で7割と確実に正解率を上げていました。
コロナ禍の影響
僕は理学療法士として医療機関に勤務していますから、在宅ワークになったり、勤務時間が短縮するといったことはほとんどなく、いつも通りの勤務のままだったので、コロナ禍の影響はほとんどありませんでした。そのため、学習時間もこれまでと変わらず、1日平均2時間をキープしていました。
幸いなことに、公私ともに新型コロナウイルスの脅威に曝されることはありませんでした。また、感染予防を徹底したこともあり、体調を崩すこともなく、健康な状態で毎日を送ることができました。
ただ、①中国からの建材や部品などの納期が遅れたことで家の建築計画も少し遅れたこと(土地のお浄め瑕疵の確認などがズレた)、②緊急事態宣言が解除された6月に妻の妊娠が発覚したこと、の2点は少なからず学習計画に影響を及ぼしましたが、結果的にそれはプラスになりました。
家の建築計画がズレたことについては、当初8月上旬に引き渡しだったのが9月上旬に延び、試験間際の期間を学習に専念することができるようになりました。
妻の妊娠については、妻の職場の都合や配慮のおかげで7月~8月をすべて特別休暇にしてもらえたので、ひどい悪阻や体調の変化に見舞われることもなく、順調な経過をたどることができたのです。
むしろ、家事とか一通りやってもらえたので非常に助かった。
令和2年7月~8月
2週間で10科目を1周するという高回転の学習を実現しました。
「今年受かりたい」という気持ちも強くなりましたが、それと同じくらい後1年という気持ちもあったため、焦りや緊張を感じずに過ごすことができました。
模試も1回受けました。当然、自宅受験。結果はB判定でしたが、所詮は自宅受験ということであまり気にしませんでした。
予備校では、この時期に白書対策に取り組むそうですが、僕は今さら統計や調査資料を読み込んだところでたかが知れているだろうということで(半分諦め)、各々の統計や調査の概要とグラフデータにだけ目を通しました。このことが後の試験において多大なるアドバンテージをもたらすことになるとは思いもしませんでした。
試験の3日前までは同じような生活を送り、試験前の3日間は有給休暇を取りました。
だからと言って、最後の追い込みをかけるというわけでもなく、試験当日を万全の体調で迎えるための調整期間として利用しました。 勉強時間やスタイルは変えず、空いた時間に散歩をしたり、新聞をまとめたり、家電を選びに行ったり、マインクラフトで豚を増やしたりしました。
令和2年8月 試験当日
感染症対策の影響からか県外の会場で試験を受けることになりました。
虎ノ門ヒルズフォーラム……。かっこいい!(田舎者丸出し)
なぜかテンションが上がり、昼休みはヒルズ内を軽く探索しました。
試験なので騒がしいということはそもそもありませんが、それでも一人ひとりが感染対策を徹底したからか、会場は去年よりもしんとしていました。その静けさに気圧されて去年の5倍くらい緊張してしまいました。
その緊張も午前の選択式の問1で、見事に消え去ることになりました。
開始直後に先制のジャブを食らったのです。これで一気に冷静になり、(労一のラッキーパンチや長文化した択一式の問題などもありましたが)その後の問題は落ち着いて解き進めることができました。見直しも含めて時間いっぱいまで頭を使い、終了したときには妙な達成感を覚えていました。
手ごたえは正直言って「あり」で、選択式はやや不安な箇所があるものの、択一式は去年3割くらいしか自信を持って答えられなかったのが、今年は自信なく答えたのが3割以下と、大きな成長を感じることができました。
帰りに寄った立ち飲み屋で注文したハイボールとぜんまいの味は一生忘れないと思います。
その後
自己採点の結果、選択式・択一式ともに足切りなしの総得点7割以上ということがわかり、見事に3年計画が頓挫することになりました。
合否の結果がわかるまでの2か月間は、マークシートミスの恐怖に苛まれることもありましたが、新居への引っ越しと日に日に大きくなる妻のお腹を見ながら、あっという間に11月6日を迎えることになりました。
今は合格の余韻に浸りながら、これからどう動いていくかをゆっくり考えたいと思います。 社会保険労務士試験については、次回もう1回だけお話しさせていただきます。試験の振り返りをしたいと思います。
